ZERO9 Liteが歩道走行機能を搭載しない理由について
みなさま、いつも当社の電動キックボードをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。新製品「ZERO9 Lite」に関して、一部のお客様から「歩道モード」を搭載しない理由に関して質問を頂いたため、今日はなぜ歩道走行機能を搭載していないのかについて、詳しく説明したいと思います。
一部のメディアではすべての歩道が走行できるようになると受け取れる報道がありますが、これは正しくありません。
特定小型原付には最高速度20キロの「車道モード」と最高速度6キロの「歩道モード」が存在します。しかし、「歩道モード」で走行できる歩道は「普通自転車の走行が許可されている歩道」のみであり、すべての歩道を「歩道モード」で走行できるわけではありません。
さらに、時速6キロというのは成人男性の歩行速度とほぼ同じ速度です。これは一見便利そうに見えますが、実は電動キックボードはバランスを取る必要がある乗り物のため、この速度で走行するのは簡単ではありません。特に、不整地のある歩道などでは、安全に走行することが難しくなることがあります。
以下は私有地内で時速6キロで歩行者と併走した様子です。
車通りが多い道などで歩道を走行したくなる場面もあるかと思いますが、その場合には電源を切り押し歩きすることで歩行者として通行が可能です。これにより、安全性を確保しつつ、車通りが多い道路避けて移動することができます。
また、法律により「車道モード」から「歩道モード」に切り替える際は、必ず一時停止する必要があります。これは運転する人が一時停止すればいいというわけではなく、車体の方で停止状態でないと切り替えることができないように作り込むことが定められています。
これらの理由から、SWALLOWでは特定小型原付である電動キックボードの「歩道モード」は実用的ではないと考えています。そして私たちは、実用的ではない機能を削ることでコストを下げる選択をしました。これにより、ZERO9 Liteは高品質ながらも手頃な価格で提供することが可能となりました。
また、実用性の問題とは別に歩行者に対する安全性の問題もあります。時速6km/hとはいえ車両が歩行者に衝突すれば大きな事故につながる危険性もあります。今後、どれくらいのユーザーが歩道モードを利用し、どれくらいの安全性が確保できるのかは時間をかけて注視していく必要があり、今すぐに歩道モードを採用するべきではない、というのが弊社の考えです。
以上が、ZERO9 Liteが「歩道モード」を搭載しない理由となります。これらの事情を理解いただき、ZERO9 Liteの特性を最大限に活用していただけることを期待しています。